東日本大震災から10年を迎えて

 東日本大震災から10年を迎えようとしています。犠牲になられた多くのみなさまのご冥福を改めてお祈りするとともに、 被災された方々が少しでも早く通常の生活を取り戻され、心の安寧がもたらされますようお祈り申し上げます。

 淑徳大学は、「Together with him.」 という学祖の思いを受け継ぎ、開学以来培われてきた利他共生の精神を礎に、実学教育の伝統のもと支援活動を行って参りました。

 このたび、震災から10年を迎えるにあたり、多方面からのご支援とご協力に感謝するとともに、震災を通して得られた経験や学びを社会に広く発信していくことを目的とし、「東日本大震災復興10年TOMOIKI企画」を実施することにいたしました。

 この企画を通して、震災以降の本学が活動してきた多方面の取り組みを振り返り、被災地の今、10年の変化を現地の様子や現地の方の暮らしや思いを知りたいと思います。そして、忘れてはいけないこと、風化させてはいけないことを確認し、さらに各地で起きる災害について、被災者と支援者と言う区分ではなく誰もがどちらにもなり得ると言うことの中で利他共生に思いをいたす機会としたく存じます。

 あらためまして、本学の活動をさまざまな形でご支援いただきましたみなさまに心から感謝を申し上げると共に、本学が目指す社会連携、地域人材育成を議論し、自治体・産業界・関連団体等と密接に連携し、持続可能な地域社会の創生に貢献したいと思いますので、今後の本学の取り組みについて、ご理解とご支援をお願い申し上げます。

 2021年3月 淑徳大学 学長 磯岡 哲也


東日本大震災復興10年

TOMOIKI企画

~できることをいまここから~


特別インタビュー

大乗淑徳学園 理事長 長谷川 匡俊(当時 淑徳大学 学長)


特別対談

未曾有の大震災を経験した私たちがどのように生きるのか。

また、大学は何ができるのか。

卒業生とこの10年を振り返り、ともに考えていきます。

対談実施日 2021年1月30日(土)

司会進行

淑徳大学 副学長 総合福祉学部 教授 山口 光治  

 

対談者

宮城県 岩佐 勝氏 社会福祉学部 10期生

元宮城県石巻市大須中学校校長。震災直後から雄勝町大須小学校避難所責任者として対応にあたる。同避難所での支援活動、その後の学習支援ボランティア等の学生ボランティアにもご尽力をいただいた。

 

福島県 北村 雅氏  社会福祉学部 10期生

当時福島県双葉町社会福祉協議会にて勤務。地震・津波・原発事故の中、多くの避難所等に 身を寄せた。避難中でも様々な支援を必要とする多くの方々に寄り添い支援を続け、本学の支援活動と繋がる。

 

岩手県 荻原 史乃氏(旧姓佐藤) 総合福祉学部 43期生

震災があった3月に卒業。岩手県陸前高田市出身。地震・津波で家族を亡くした。現在も陸前高田市内に在住し、介護老人保健施設の支援相談員として勤務。


パネルシアターキャラバン

TOMOIKI企画 オリジナルストーリー

東日本大震災の発生時から淑徳発祥の「パネルシアター」の公演を通して多くの笑顔が花開くようにと願いながら、被災地の保育所や高齢者施設の巡回を毎年行っています。

この10年を節目に「地震・防災・備え」などを小さな子どもも楽しみながら学び、今一度振り返る機会となるようにオリジナルストーリーを制作しました。